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態度変容モデルとは?マーケティングにおける重要性と活用法

2024/05/01 | マーケティング全般

消費者が特定の商品・サービスを認知してから実際に購入するまでの心理の移り変わりと、行動プロセスには一定のパターンが存在しています。

マーケティングの世界ではこれらを態度変容モデルと呼び、消費者の心理状態に応じて適切にアプローチするための手法として活用されています。

しかし、企業経営者やマネジメント層の方でも、マーケティングに直接関わった経験が少ない方は、消費者心理の変化を考慮せず、真っ先に手段から施策を考えてしまう人も一定数います。

手段ばかりに目がいき、実際に誰の・何の課題(悩み)をどういったプロセスで解決していくのかをしっかり策定しないと期待した成果に繋がらないこともしばしば……。

 

そこで今回の記事は、「態度変容モデル」や重要性や実践方法などについて実例を交えながら紹介していきます。

この記事をお読みいただくことで、態度変容モデルの必要性や、具体的な活用方法がわかるようになり、販促施策の精度を高めることができますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

 

態度変容モデルとは?

まずは態度変容モデルの基本から解説していきます。

 

人間の消費行動は一定のパターンがある

人間が物事を認知してから行動を起こすまでのプロセスには法則があります。

  • 認知:広告・SNSを通じて、商品・サービスの存在について知る
  • 理解:商品・サービスの概要を理解する
  • 興味:商品を利用することのメリットを感じはじめる
  • 共感:ベネフィットを確信し購入を検討する
  • 行動:自分にとって必要、価値があると判断した場合に購入・申込をする

 

これらの消費行動における法則に目を向け、消費者が商品やサービスを知ってから購入するまでの心理状態のプロセスと、心理状態ごとのアプローチ内容を体系的に表したフレームワークのことを「態度変容モデル」と呼びます。

態度変容モデルには、AIDMA(アイドマ)AISAS(アイサス)AMTUL(アムツール)など様々な種類があります。

 

心理状態に合わせたアプローチの重要性

現代では、消費者が商品を認知してから購入に至るまでのプロセスが昔と比べて多様化しています。これはインターネットの発達により、消費者がSNSやブログ、レビューサイトなど、インターネット上で多くの情報を手に入れることができるようになったことが影響しています。

 

プロセスが多様化したことにより、消費者の心理状態も変化しやすくなりました。

昔のようにただ商品を並べていれば売れる時代ではなくなったことで、心理状態の変化に応じた適切なタイミングで、適切な施策を打つことが重視されるようになったのです。

また、態度変容モデルを意識すると、自社製品に対する消費者の心理状態の変化を把握できます。

消費者の知りたい内容を、適切なタイミングと手段で伝えられるため、商品購入の成約率が高まり、不適切なタイミングで誤ったアプローチによる顧客離脱を防ぐことができます。

これは無駄な宣伝費用や人的工数の軽減となり「効率よく売上UPの施策を打てる」、「人手不足の会社・多額のコストをかけられない中小企業でも活用できる」という2つのベネフィットに繋がります。

 

続いて、広く活用されている態度変容モデル、AIDMA(アイドマ)・AISAS(アイサス

・AMTUL(アムツール)の3つについて詳しく解説します。

 

 

態度変容モデルの例①「AIDMA(アイドマ)」

概要

AIDMA(アイドマ)は、1920年代にサミュエル・ローランド・ホール氏によって提唱された態度変容モデルです。その後に誕生する様々な態度変容モデルのひな形として用いられる汎用的なモデルです。

 

実践方法

AIDMA(アイドマ)は下記の5つのプロセスで構成されています。

  • A 認知・注目(Attention)
  • I  興味・関心(Interest)
  • D 欲求(Desire)
  • M 記憶(Memory)
  • A 行動(Action)

 

それぞれのプロセスに適したアプローチ内容を1つずつ説明していきます。

 

A 認知・注目:消費者が商品やサービスの存在を知る段階

そもそも消費者は自社の商品やサービスを知らないため、この段階では「広告宣伝(WEB、SNS、テレビCM、雑誌、チラシ)で認知させる」、「実店舗で商品やサービスをPRする」など認知させるためのアプローチが必要です。

 

I  興味・関心:消費者が対象の商品・サービスについて気になっている段階

「あのCMで紹介されていたサービス良さそう」「広告でよく目にするあの商品美味しいのかな?」など消費者に興味を持ってもらうための施策を実施しましょう。

そのためには、ターゲットに適した自社商品のメリットを選別し、わかりやすく伝えることが必要です。

 

D 欲求:関心を持った消費者がサービスについて詳しく知り「欲しい」と思う段階

「この商品やサービスを購入すれば、自分の課題(悩み)を解決できる」と思ってもらえるPRが必要です。

例えば、実際に商品・サービスを利用した人の感想やレビュー、商品に対する疑問や不安を解消するためのQ&Aコンテンツなどがその役割を果たします。

 

M 記憶:消費者が実際に商品・サービスを購入するまでのリマインドの段階

消費者は「欲しい」という感情に至っても、すぐに購入するわけではありません。欲しいけど今は忙しいから後にしようなど、購入を後回しにして忘れてしまうことも少なくありません。そこでメールや広告などを通じて商品・サービスの存在をリマインドし、再度購入プッシュをします。

 

A 行動:消費者が商品・サービを購入する段階

購入の段階では、購入を迷っている消費者に向けて期間限定の特典により「いま購入するべき理由」を伝えるアプローチなどを行います。

 

AIDMA(アイドマ)は、あらゆる態度変容モデルのひな形としても活用されるため、幅広いマーケティング戦略に活用することができます。どのモデルを自社の施策として取り入れるべきか迷った時は、まず初めにAIDMA(アイドマ)モデルで戦略を立ててみることをおすすめします。

 

 

態度変容モデルの例②「AISAS(アイサス)」

概要

インターネットとデジタルテクノロジーが急速に進化した21世紀初頭に誕生しました。従来の態度変容モデルAIDMAをインターネットが普及した時代に適用できるよう発展させたものです。

 

実践方法

AISAS(アイサス)は下記の5つのプロセスで構成されています。

  • A 認知・注目(Attention)
  • I  興味・関心(Interest)
  • S 検索(Search)
  • A 行動(Action)
  • S 共有(Share)

 

それぞれのプロセスに適したアプローチ内容を1つずつ説明していきます。

 

A 認知・注目:消費者が商品やサービスの存在を知る段階

「広告宣伝(WEB、テレビCM、雑誌、チラシなど)で認知させる」、「自社ホームページで商品やサービスをPRする」、「SNS運用」など、認知させるためのアプローチが必要です。

 

I  興味・関心:消費者が対象の商品・サービスについて気になっている段階

「あのCMで紹介されていたサービス良さそう」「SNSでよく目にするあの商品美味しいのかな?」など消費者に興味を持ってもらうための施策を実施しましょう。

 

S 検索:興味を持った商品についてインターネットで検索する段階

インターネットで検索した際に自社ホームページが検索上位に位置していることや、ホームページやLPなどのコンテンツが見やすく魅力的な内容になっているかを意識しましょう。

現在はGoogleやYahooなどの検索エンジンだけではなく、SNSやYoutubeなども検索媒体として活用されていることを知っておくことが重要です。

 

A 行動:消費者が商品・サービスを購入する段階

購入の段階では、ストレスフリーで購入できるオンラインショップの整備や、購入を迷っている消費者に向けて期間限定の特典により「いま購入するべき理由」を伝えるアプローチなどを行います。

 

S 共有:購入によって得られた課題解決や体験をSNSなどで共有する段階

「クチコミ投稿で次回購入時に◯円引きクーポン」などクチコミ投稿を促す工夫の他、友達紹介コードやSNSでのシェアで特典を付与することによって情報拡散し、さらなる認知拡大を図ります。

 

AISAS(アイサス)は、概要でも説明した通り「インターネットの普及に対応したモデル」のため、インターネットを通じて収益を伸ばしたい自社の商品やサービスにおいて、参考にすべき態度変容モデルとなります。

 

 

態度変容モデルの例③「AMTUL(アムツール)」

概要

AMTUL(アムツール)は、1970年代に提唱され、AIDMA(アイドマ)に「顧客ロイヤルティ」の概念を加え、初回購入後のロイヤルカスタマー化までのプロセスを考慮したモデルです。

 

実践方法

AMTUL(アムツール)は下記の5つのプロセスで構成されています。

  • A 認知・注目(Awareness)
  • M 記憶(Memory)
  • T 試用(Trial)
  • U 日常利用(Usage)
  • L 愛用(Loyalty)

 

それぞれのプロセスに適したアプローチ内容を1つずつ説明していきます。

 

A 認知・注目:消費者が商品やサービスの存在を知る段階

「広告宣伝(WEB、テレビCM、雑誌、チラシ)で認知させる」、「自社ホームページで商品やサービスをPRする」、「SNS発信」など、認知させるためのアプローチが必要です。

 

M 記憶:消費者が自社商品やサービス、セールスコピーを記憶している段階

自社の商品やサービスを消費者の記憶に根付かせるためには、継続的に接点を持てるメルマガやSNS、オウンドメディアでの発信をすることが重要です。

 

T 試用:購入する前に商品・サービスをお試しで利用する段階

無料トライアルや初回限定割引の施策により、まずは自社の商品やサービスを試してもらうために行います。

 

U 日常利用:消費者が日常的に商品やサービスを利用する段階

日常利用率を上げるためには、カスタマーサポートやノウハウ活用セミナー、メルマガなど消費者との継続的な接点を持つ施策が必要です。

 

L 愛用:消費者が継続的に商品やサービスを利用する段階

継続率を上げるために、会員ステータスの設定や、継続顧客のみの特典設定、ユーザーコミュニティの作成など長期的なサポートを行います。

 

AMTUL(アムツール)は、自社の売上を大きく支える顧客ロイヤリティの高いファンを作るために欠かせないモデルです。継続利用が前提となる自社商品やサービスにおいて活用しましょう。

 

 

まとめ

マーケティングの知識不足などから、態度変容モデルをうまく活用できていない企業様もいらっしゃいますが、貴社はいかがでしょうか?

消費者が商品購入までに至るプロセスの多様化が進んだ現代では、売上向上の施策をコストをかけずに効率よく行うために、態度変容モデルの活用は非常に有効な手段と言えます。

 

アライブはWebサイトリニューアルの際はもちろんのこと、Web広告やMA(マーケティングイートメーション)ツールの導入の際も、これらの態度変容モデルをベースに戦略提案を行うことで、しっかりと成果に繋げてきました。

 

態度変容モデルを活用してしっかりと成果のでる施策を打ちたい

自社でも挑戦してみたいが十分な知識とリソースが足りない

そんな企業様はぜひ一度アライブにご相談ください。

貴社に最適な態度変容モデルや、それらに応じた具体的なアプローチ手法を、経験豊富なマーケティングチームが最適なご提案をさせていただきます。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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