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企業が投資すべき定量化できない重要なマーケティング要素
数字に基づいたマーケティングは、明確なデータから見える結果とトレンドより把握ができ、次の改善案に大いに役立ちます。
ROI、クリック率、コンバージョン率、CPA……これらの定量的なKPIを追跡してそれぞれを改善することで求める結果の向上に役立つことは間違いありません。
しかし、事業を継続していく中で、
「細かく数値を分析し、KPIに基づいた戦略を実行しているにも関わらず、なぜか期待通りの売上増加に繋がらない」
といった課題にぶつかったことが誰もが1度はあるのではないでしょうか?
この課題に直面したときは定量データからは見えてこない本質的な価値に注目することが重要になります。
そこで本記事ではマーケティングにおける「数値で表せない定性的な価値」に焦点を当て、詳しく解説していきます。
定量化できない要素が、どのようにして顧客の心を掴み、長期的なブランドの成長に貢献するかを深掘りして見ていきましょう。
あなたのビジネスが直面している売上の伸び悩みは、数値では測れない貴重なマーケティング要素を磨くことで解決できる可能性があります。
ぜひ最後までご覧ください。
目先の数字だけ追いかけても売上が伸びない理由
数字(KPI)にのみ焦点を当てたマーケティング手法では、しばしば売り上げが伸び悩むことがあります。
その主な理由は、顧客の感情や体験の質、ブランドへの感情的なつながりなど、数字が捉えきれない重要な要素を見落としている可能性があるからです。
数字は客観的な成果を明確にしてくれますが、顧客の忠誠心やブランドに対する信頼感といった、感情に基づく要素は簡単には測定できません。
また、クリエイティビティや社会的責任といった要素も、短期的な数字には反映されにくいものです。
ですが、これらの目に見えない要素は消費者の購買行動に大きな影響を与え、長期的な目線で見れば事業を成長させる上で欠かせないものです。
目の前の数字だけでなく、これらの「見えない」要素にも注意を払うことが、売り上げの伸び悩みを解決する鍵となるでしょう。
マーケティングで重要な定量化できない5つの要素
ここからは集客活動を行う際に抑えておくべき、定量化できない5つの要素を紹介していきます。
- ブランドに対する情緒的価値
- 顧客体験の質
- 顧客との良好な関係構築
- クリエイティブ要素の影響力
- 社会的影響の価値
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.ブランドに対する情緒的価値
ブランドや製品に対する情緒的価値は、顧客の購買行動に強い影響を与えます。
消費者は製品・サービスそのものを購入する訳ではなく、それを手にすることで得られる感情的な価値や体験価値のためにお金を払います。
例えばApple製品や、スターバックス、アパレルのハイブランドなどを好んで利用する消費者の中には、これらを利用することで「社会的な勝ち組である」、「イケてる自分でいたい」という自身のステータスを誇示したいという潜在意識を持っている人も少なくないでしょう。
この情緒的価値を築くためには、一貫したブランドメッセージと本質的な顧客理解が重要になってきます。
ブランドの情緒的価値を高めるには、具体的に以下のような手法が挙げられます。
◾️ ブランドストーリーを形成する
ブランドストーリーを形成することは、ブランドが消費者と感情的な結びつきを築くための強力な手法の一つです。
ブランドが発信するコンセプトや使命、誕生秘話などの物語を通じて、それらは消費者の心に深く刻まれ、製品やサービスの背後にある本当の価値を伝えることができます。
優れたブランドストーリーは顧客に共感を促し、ブランドへの関心を高める効果があります。
◾️ ブランドの独自性と一貫性を保つ
ブランドの独自性は、消費者のブランドに対するポジティブな感情を生み出すことに繋がります。
独自性の高いブランドは、競合他社との差別化要素が大きく、より消費者の記憶に残りやすくなります。
ブランドの独自性と一貫性は、顧客の興味関心を高めていく上で重要な要素で、長期的な顧客関係を構築する基盤となります。
◾️ 消費者と価値観を共有する
消費者と感情や価値観を共有することも、ブランドの感情的価値を高める上で欠かせない要素です。
顧客が自分の感情や価値観をブランドに投影できると、ブランドへの愛着や忠誠心が生まれます。
これは、顧客の購買行動やブランド推奨行動に直接的な影響を与える要因となり得ます。
先日解説したコミュニティマーケティングもこれを達成する手段の1つです。ぜひ合わせてお読みください。
>> 今注目のコミュニティマーケティングとは?メリットや成功のポイントを解説
2.顧客体験の質
顧客体験の質は、顧客満足度と直接結びついています。
これは製品・サービスの使用の時だけではなく、購入検討時からアフターサポートまでの全ての接点における体験に関わります。
企業は高い品質の顧客体験を消費者に提供することで、ブランドに対して肯定的な感情を抱かせることができ、結果的にリピーターとなる可能性が高まります。
顧客体験の質を向上させるための具体的な手法をいくつか見てみましょう。
◾️ 全体的な顧客動線の理解と最適化を図る
顧客体験とは、消費者が特定のブランドに初めて接触してから、実際に購入し、使用後のアフターサービスに至るまでの全体のプロセスのことを指します。
プロセスごとの心情変化や消費者行動を深く理解し、消費者視点で改善することが重要です。
具体的には、タッチポイント(接点)の分析を行い、顧客がどのようにブランドと関わり、どの部分で問題やストレスを感じるかを把握します。それに基づいて、顧客のニーズに応え、体験をスムーズにする改善策を実施します。
これら顧客体験の一連のフローを可視化したものをカスタマージャーニーマップと呼びますが、別の記事で詳しく解説しているのでぜひ合わせてご覧ください。
>> アライブがカスタマージャーニーマップを大切にする理由とその活用法
◾️ パーソナライズされた体験を提供する
顧客一人ひとりに合わせたパーソナライズされた体験を提供することで、顧客は特別感を感じ、ブランドに対するポジティブな印象を持ちやすくなります。
顧客の購買履歴や興味関心、閲覧したページのデータなどを活用して、それらのニーズにマッチした製品やサービスのレコメンドや個別のコミュニケーションを行うことが効果的です。
これを実現するために有効なのがMAツールの活用です。MAツールでできることを以下の記事で詳しく紹介していますのでご参考ください。
>> MAツールでできること。アライブの導入サポート実例を交えてご紹介
3.顧客との良好な関係構築
良好な顧客関係を維持することは、ブランドにとって長期的な価値の創出につながります。
これは、一貫したコミュニケーションと顧客のニーズに真摯に応える姿勢から生まれます。ブランドに対する信頼とロイヤルティの構築には時間がかかりますが、これが確立されると、顧客はブランドの熱烈な支持者となり得ます。
具体例を挙げながら、良好な関係構築の手法を見ていきましょう。
◾️ 顧客のニーズへの注意深い対応
顧客のニーズを製品やサービスにしっかりと反映させることは、長期的な関係構築において重要な役割を果たします。
これは顧客と企業が双方向のコミュニケーションを取れる体制を作ることから始まります。
企業は顧客から収集したフィードバックを製品やサービスの改善に生かすことでよりニーズや価値観に沿ったブランドとなっていきます。
顧客のニーズや価値観に合ったカスタマイズされた体験を提供できるブランドは、顧客の心により深く刻まれるようになります。
◾️ 信頼とロイヤルティを構築する
信頼とロイヤルティは一夜にして築かれるものではありません。
これは時間と共に成長し、一貫した品質、ブランドメッセージ、優れたカスタマーサービス、そして顧客に価値を提供し続けることで構築されます。
例えば、ポイント制、会員ランク制度などのロイヤルティプログラムやリワードシステムの導入も、顧客のロイヤルティを高める手段として大変効果的です。
これにより、顧客は繰り返しブランドを利用することによるベネフィットを得ることができ、ブランドとの関係を長く維持することにつながります。
4.クリエイティブ要素の影響力
クリエイティブ要素は、マーケティングキャンペーンを際立たせ、消費者の関心を引きつけます。
特に独創的なデザインや斬新なデザインは、消費者の記憶に残りやすく、ブランドの価値を高めます。
質の高いクリエイティビティを効果的に活かすことで、競合からの差別化を図ることができ、消費者の心にささるブランドイメージを作り上げることができます。
クリエイティブ要素を高める具体的な手法を見ていきましょう。
◾️ デザインの質を高める
クリエイティブな要素の中でも、特に独創的なデザインは顧客の注意を引き、ブランドを記憶に残りやすくします。これは、製品のパッケージ、広告のビジュアル、ウェブサイトのレイアウトなど、あらゆるものが対象になります。
デザインの品質と独自性にこだわることで、ブランドは競合と差別化され、消費者からの指示を得やすくなります。
アウトソーシングを活用しながらデザイン品質を高めるコツは2つ。
1つ目はデザイン力だけでなくマーケティング力の高い実績豊富な企業を選ぶことです。
デザインの本質は課題解決。そのため独創的でありつつもロジカルで根拠のあるデザインを生み出せる企業を選ぶことが重要になります。
2つ目は、外注先を1つの企業に絞ることです。これによりデザインの品質やトーン&マナーにばらつきが出ず、一貫性を保つことに繋がります。
◾️ 感情に訴えるデザインと一貫性
Webサイトやモバイルアプリなどのユーザーインターフェース(UI)や使い勝手(UX)、SNSやYoutubeなどでの情報発信には、消費者の感情に訴えかける演出や情報設計に注力することが重要です。
例えば、プロモーションに使用するWebサイトや動画コンテンツ、SNS、その他アナログ媒体におけるデザインや世界観の一貫性も重要ですし、デジタル媒体であれば動線設計や操作性、使いやすさなども消費者の感情に影響します。
デザイン品質にこだわったり、その世界観を統一したりすることで、顧客は製品やサービスからのメッセージをより深く感じ、ブランドに対する肯定的な感情を持ちやすくなります。
Webサイトやアプリの使いやすさの他、ビジュアル的な魅力などは、顧客体験を向上させるための鍵となります。
顧客体験価値はUX/CXなどとも呼ばれ、これらを改善する方法をこちらの記事で詳しく紹介しています。ご参考ください。
>> ホームページ制作時に知っておくべきUX/CXとは?2つの違いと改善策も
5.社会的影響の価値
ブランドの社会的責任は、今日の消費者にとってますます重要な要素となっています。
社会的な取り組みは、ブランドが持つ価値観を反映し、消費者とのより深い結びつきを生み出します。
持続可能な取り組みや社会貢献活動は、ブランドに対する好感度を高め、長期的な顧客基盤の構築に寄与していきます。
社会的影響力を高めるための具体的な手法について紹介していきます。
◾️ 社会貢献への積極的な参加
現代の消費者は、製品やサービスの品質だけでなく、ブランドの社会的責任にも注目しています。これには、環境保護、公正取引、地域社会への貢献などが含まれます。
社会的責任を重視するブランドは、消費者からの信頼と尊敬を獲得しやすく、ブランドイメージを強化します。
◾️ SDGsへの取り組み
昨今よく耳にするSDGsに追従した持続可能なビジネスモデルやエコフレンドリーな製品の開発は、地球環境に配慮している消費者へのアピールにつながります。
例えば、リサイクル可能な材料を使用する、環境負荷の低い製造工程を導入するなど、持続可能性を重視する取り組みは、ブランドの社会的責任を強調し、消費者の支持を得ることができます。
◾️ 社会貢献活動の影響
ブランドが社会貢献活動に参加することは、その価値観を消費者に示す効果的な方法と言えます。
社会貢献性を高めることでブランドは単なる商業的存在から、より大きな社会的意義を持つ存在へと昇華します。
チャリティイベントの主催、地域コミュニティのサポート、社会問題への関与など、積極的な社会貢献は顧客との絆を強化し、ブランドへの忠誠心を育みます。
まとめ
今回は、マーケティングにおいて定量化できない5つの重要な要素とそれぞれの高め方について詳しく解説しましたがいかがだったでしょうか?
定量的なデータは間違いなくマーケティング戦略の重要な要素である一方で、定量化できない要素がブランドの本質的な価値を形成します。
これらの数字で表せない要素に投資することで、顧客とのより深い関係を築き、長期的なブランド価値を高めることができます。
定量的な成功だけではなく、これらの「見えない」要素にも焦点を当てることで、貴社のマーケティング戦略はより総合的で効果的なものとなるでしょう。
「定性的なマーケティング要素を改善するためのノウハウをもっと知りたい」
「定量化できない重要なマーケティング要素への投資を加速したいがリソースが足りない」
そんな課題を抱えている企業様はぜひ一度アライブにご相談ください。
専任のマーケティング担当者が、現状の課題や実現したいことなどを詳しくヒアリングし、最適な改善策をご提案させていただきます。最後までお読みいただきありがとうございました。
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