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本格的なBtoB向けメールマーケティングの始め方と抑えておくべき分析指標
BtoBビジネスを行う多くの企業様は、メールマガジンを活用したリード客への販促施策を行った経験があると思います。
ただ、「なんとなく月に数回のメルマガを送るのみで、これといった効果を実感できなかった」という企業様も多いのではないでしょうか?
そこで今回は本格的なメールマーケティングを実施したことがない企業様のために「BtoB向けメールマーケティングの始め方と、抑えておくべき分析指標」について解説します。
この記事をお読みいただくことで、これまで活かしきれていなかったメールマーケティングで成果を出すためのプロセスと改善方法を知ることができます。
ぜひ最後までご覧ください。
メールマーケティングとは
メールマーケティングとは、Eメールを活用して見込み顧客とのコミュニケーションを図り、自社商品やサービスの宣伝や販売促進、イベント告知による集客、顧客ロイヤルティの向上など、さまざまなビジネスの目的を達成するための施策です。
メールマーケティングを通じてこれらの目的を達成するためには、ただ無計画にメールを送るのではなく、配信ターゲットの選定や、訴求内容、開封率やクリック率などの分析、配信タイミングなどさまざまな面から工夫することが重要です。
BtoB向けのメールマーケティングが有効な3つの理由
メールマーケティングは古い施策と言われることもありますが、今でも十分に効果が期待できる施策ですし、しっかりと戦略を立てて行えば確実に成果に繋がります。
その理由は以下の3つの背景・機能が絶妙に絡み合っているからです。
1.Eメールは今も重要なコミュニケーションツールだから
近年はビジネスチャットの普及でEメールの利用頻度は減少傾向にあるものの、社外とのやりとりは今でもEメールを使用することが多いと思います。
ビジネスメール実態調査2023のレポートによると今でも「仕事で1日に1回はメールを確認している人」と回答した人が99.14%もいました。
出典:一般社団法人日本ビジネスメール協会「ビジネスメール実態調査2023」
さらに、株式会社ベンチマークジャパンが実施した「メールマガジン購読状況調査 2022年度版」によると、ビジネスシーンでメルマガを1日1通以上受信している人は91.6%。そのうち少なくとも1つ以上メルマガを閲覧している人の割合は79.9%にものぼりました。
出典:株式会社ベンチマークジャパン「メールマガジン購読状況調査 2022年度版」
これらのデータを見れば、今でも十分にメールマーケティングが効果的であると言えるでしょう。
2.見込み顧客を長く効率的にフォローできるから
BtoBビジネスでは、今すぐに商品を購入しないリード客を放置すると、そのうち8割が別の企業から購入するというデータがあります。とはいえ、全てのリード客に対して人海戦術で対面や電話などでアプローチすることはリソース的に難しいケースがほとんどです。
メールマーケティングを上手に活用することで、限られたリソースでも効率的に、かつ長い期間に渡ってリード客のフォローアップができるため、今でも有効な手段として使われているのです。
3.ユーザーの行動や属性に合わせて、訴求内容を変えられるから
もう1つ、メールマーケティングの良い点は、ユーザーの行動履歴や、属性に合わせて訴求内容を変えられることです。
「特定の商品に興味があるユーザー」「●歳以上のユーザー」「過去のメルマガを読んでいたユーザー」など顧客データと連携してセグメントを作り、それに合ったコンテンツでアプローチすることで、購入確度が高めることが可能になります。
メールマーケティングの種類
BtoB向けのメールマーケティングで主に使われているメールマーケティングの手法を4つ紹介します。
一斉配信メルマガ
一斉配信メルマガは、すべての配信リストに同時に、同じ内容を送信する手法です。
ブランディングや、顧客との繋がりを維持する目的で利用されるケースが多く、一般的にはキャンペーン情報や新商品の紹介、お知らせなどのニュース性の高いコンテンツを配信します。
アライブでも週1回ペースで、最新のブログ記事や制作事例などをメルマガで配信し、リード顧客との関係維持を図っています。
ステップメール
ステップメールは、特定のアクションや時間に基づいて自動的に送信される一連のメールです。
例えば、新規会員登録者に「ご登録のお礼」メールを送った後、数日後に「製品紹介メール」、そのさらに数日後に「製品の導入事例」などが段階的に、自動送信されるような仕組みです。
いきなり商品を売るのではなく、見込み客のマインド変容に応じて徐々に興味関心を引き立てていく手法となります。
セグメントメール
見込み客のデータベースを特定の属性や行動に基づいてセグメント化し、それぞれのセグメントに合わせた内容のメールを配信することをセグメントメールと呼びます。
これにより、よりパーソナライズドされたコミュニケーションが可能になります。
例えば、自社商品に対してより強い興味関心を持ったユーザーセグメント層には、購入の後押しとなるコンテンツを配信し、まだリード客になったばかりのセグメント層には、自社商品への関心を高めるコンテンツを配信するなどの手法が挙げられます。
トリガーメール
トリガーメールは、ユーザーの特定の行動に基づいて自動的に送信されるメールです。
例えば、カートに商品を追加したが購入しなかったとき、会員登録画面のフォーム入力中に離脱したときなど、その時々の行動に対して即時のフィードバックや次のステップを促す内容を送信するなどの施策です。
メールマーケティングを始める4つのステップ
続いて本格的なメールマーケティングを始めるための基本の4ステップを紹介します。
1.目的とKPI(目標)の設定
まずはマーケティングの基本的な部分ですが「誰に何をしてもらうのか」、メールマーケティングの目的をはっきりさせましょう。
直接購買につながるアプローチをしたいのか、時間をかけて徐々に興味関心の度合いを高めていきたいのか、セグメントを分けて配信する場合はそのグループごとに目的を定める必要があります。
目的が定まったら、具体的な数値としてのKPI(目標)を設定しましょう。
分かりやすい例では、「問い合わせ数」や「資料請求」、「購買金額」などが挙げられます。
ブランディングや興味関心の喚起を目的としているケースでは、誘導先のWebサイトのクリック数や、Webサイトのエンゲージメント時間などを最終指標にすると良いでしょう。
一方で、最終的な目標に辿り着くまでに、メールの開封率やクリック率など行動動線上にある中間指標もよく見ておく必要があります。
2.顧客リストを整理する
目的とKPI(目標)の設定ができたら、次はメルマガを配信できるように顧客リストを精査します。
一斉メルマガのみ配信する場合は、メールアドレスと、会社名、氏名くらいの情報だけあれば十分ですが、セグメントメールを配信する場合は、セグメントに応じて必要なデータを連携させる必要があります。
例えば、年齢別でセグメントを行うならリストの中に年齢情報を含める必要がありますし、過去の購入履歴や閲覧ページなどでセグメントを行うなら、該当するユーザーにフラグを立てる必要があります。各条件に応じたセグメントをできるように事前にデータを整理しておきましょう。
3.メールのコンテンツを作成する
顧客リストの整理ができたら配信するメールのコンテンツを作成します。
最近のメール配信ツールは、直接コードを書かなくても管理画面上で、画像やテキストブロックをドラック&ドロップして簡単に作れるものが多くあります。また、自動的にスマートフォンの表示に最適化してくれる機能が備わっているものも多くあります。
コンテンツブロックごとにアイキャッチ画像を差し込んでより目に留まるように工夫したり、テキストの長さ、Webサイトへの動線などを最適化したり、タイトルを魅力的にしたりすることで、メールの反応率が大きく変わってきます。
そのため事前に入念な設計と、継続的な改善が重要になります。
4.配信する
すべての準備が整ったら、作成したコンテンツごとに配信対象者のリストを紐づけて、配信設定を行います。
BtoBの世界でも受け取り手が開封しやすい時間帯や、曜日など傾向があるので、自社の見込み客の動向を捉え、最もパフォーマンスの高くなる「配信の頻度」や「配信する曜日・時間」を模索しましょう。
メールマーケティングで抑えておくべき指標
メールマーケティングを行う上で、配信したメールの効果測定を行うことが大変重要です。
効果測定を怠ってしまうと、本質的な問題点が可視化できず、どこをどう改善したらよいのか分からなくなってしまうため、「ただなんとなくメルマガを配信している」だけの施策になりがちです。
以下の基本指標を抑えることで、継続的な改善が図りやすくなります。
※一般的な値はアライブが過去に行った施策の実績から算出したものであり、受信対象者の属性、商材の特性、目標の種別により目安の範囲を超えることがあります。参考値としてご覧ください。
これらの指標を1つずつ分析して、問題が見つかればそれぞれに応じた対処をしましょう。
例えば、「到達率」が低い場合は、差出人のメール認証や送信元IPの変更などを行い、受信側のメールクライアントにブロックされないように工夫が必要です。
「開封率」が低い場合は、ユーザーの興味をひくよう、メルマガの件名を見直すことが重要です。
「クリック率」が低い場合は、リンクの位置やデザイン、リンクに誘導するまでの文脈を調整することで改善が見込めます。
「コンバージョン率」が低い場合は、そもそも商品の魅力が伝わっていない可能性があるので、商品の紹介文を見直すか、商品自体の強みやベネフィットを再度設計することをお勧めします。
メールマーケティングも、ユーザーの行動動線ごとに分解してその値を評価することで問題点が浮き彫りになり、改善を図りやすくなります。
メールマーケティングでは2つのパターンを同時に配信して、反応率の差を比較するABテストも大変有効ですので、ぜひ実施してみることをオススメします。
効果的なメールマガジンのコンテンツ例
メールマガジンの目的は、商品やサービスを直接購入してもらうケースもあれば、リード客の興味関心を喚起しエンゲージメントを高めていく場合もあります。
目的により有効な手段はさまざまですが、いくつか効果的なメールマガジンのコンテンツ例を紹介します。
プロモーションの告知
期間限定で無料サンプルを提供したり、割引プロモーションを告知することで購買のきっかけを与えることできます。これは、すでに自社の商品やサービスに高い関心を示している購入確度の高い見込み客に対して特に有効な手段です。
但し、過度なオファー提供は利益率の低下にもつながるので、そのオファーをきっかけにリピート購入につなげるなど、顧客のLTV(生涯顧客価値)を高めるためのストーリー設計も重要になります。
業界の最新情報
ビジネスパーソンの方であれば自分の仕事に関係する最新情報はできるだけキャッチアップしておきたいものですよね。
メールマガジンにおいても見込み客が必要とする情報を見極め、定期的に最新ニュースとして発信してあげることで、有益情報を提供してくれる企業として、顧客ロイヤルティを高めることに繋がります。
ノウハウの提供
リード客が商品選定や商品活用のために役立つノウハウを提供することも有効です。
例えば「失敗しない◯◯◯の選び方」とか「◯◯◯を100%活用するコツ」など読者にとって有益なノウハウ系コンテンツを発信することで、信頼を高めることができます。
また、幅広いノウハウを持っている会社として見込み客に選んでもらいやすくなるメリットもあります。
アライブもデザインやマーケティングに関するノウハウをブログ記事にまとめて、メールマガジンで発信しています。
導入事例紹介・お客様の声
自社の商品やサービスを利用してくれているお客様の声や、導入事例をメールマガジンで紹介することで、見込み客は導入後のベネフィットを具体的にイメージしやすくなります。
その事例を見たリード客が、その時に抱えている課題と、導入事例に掲載されている購買理由が近ければ、よりその商品に対する興味関心度は高まりますし、何よりたくさんの導入事例はリード客に対して安心感を与えます。
セミナー・イベント情報
メールマガジンを使って製品やサービスの活用方法を伝えるセミナーや、展示会などのイベント情報を発信し、リード顧客と直接コミュニケーションを取る機会を創出することも大変有効です。
直接リード客と会話をすることで、顧客が抱える本質的な課題も見えてきやすく、また営業担当者が直接顔を付き合わせて話すことで信頼度を高めることにも繋がります。
まとめ
今回は本格的なBtoB向けメールマーケティングのはじめ方と、抑えておくべき分析指標について解説しましたがいかがだったでしょうか?
メールマーケティングの効果を最大化するには、一斉配信メルマガに加えて、ステップメールやトリガーメールの併用が有効です。
また、それらのステップメールやトリガーメールを活用するには、メルマガ配信ツールやMA(マーケティングオートメーション)ツールの導入が不可欠です。
アライブではSales Force社が提供するMA(マーケティングオートメーション)ツールMarketing Cloud Account Engagement(旧 Pardot)の導入サポートを行っており、
ステップメールのシナリオ設計や、トリガーメールの条件設計などを含め、網羅的にMAツールの導入サポートを行っております。
これまでアライブがメールマーケティングの設計を含めてMAツールの導入をサポートし、大きく集客力を向上させたクライアント様も少なくありません。
「本格的なメールマーケティングを行い集客力を向上させたい」
「マーケティング施策のためのノウハウやリソースが不足している」
という企業様はぜひ一度アライブにご相談ください。
お客様が抱える課題に応じて最適な改善提案をさせていただきます。
※MAツールでできることの詳細はこちらの記事も合わせてご覧ください。
>> MAツールでできること。アライブの導入サポート実例を交えてご紹介
最後までお読みいただきありがとうございました。
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