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本質的なマーケティングを行うための10のポイント
Writer三輪 尚士
CEO / Founder

「マーケティング」という言葉は、とても便利です。
便利すぎて、いつの間にか手法そのものが目的化してしまうことがあります。
SEO、広告、SNS、動画、生成AI。
やれることは年々増えているのに、「結局、何をすれば成果が出るのか分からない」という声も増えているように感じます。
20年以上、さまざまな業界のマーケティングに関わってきて思うのは、
成果を出し続けている企業ほど、考えていることは驚くほどシンプルだということです。
まずはよく起こりがちな「マーケティングの勘違い」を見ていきたいと思います。
よく起こるマーケティングの勘違い
勘違い① マーケティング=集客手法だと思っている
マーケティングは「人を集めること」ではありません。
本来は、選ばれ続ける理由をつくることです。
どれだけ人を集めても、
- 伝わらない
- 信用されない
- 理解されない
状態では、成果は積み上がりません。
勘違い② 良い商品なら自然に売れると思っている
「商品には自信があるんです」
これは、とてもよく聞く言葉です。
しかし、良い商品が売れない理由の大半は“伝わっていない”ことにあります。
お客様は、「良い商品かどうか」ではなく、「自分に関係あるかどうか」で判断しています。
勘違い③ 施策を増やせば成果も増えると思っている
広告、SNS、動画、オウンドメディア。
やることを増やすほど、現場は疲弊していきます。
本質的なマーケティングは、施策を足すことではなく、削ることから始まります。
やらないことを決めるほうが、実はずっと難しいのです。
勘違い④ 数字さえ見ていれば正解にたどり着けると思っている
数字は重要です。
しかし、数字だけを見ていると判断を誤ります。
数字は「結果」であって、「理由」ではありません。
なぜそうなったのか。
そこに目を向けない限り、本質的な改善はできません。
勘違い⑤ マーケティングは特別な才能が必要だと思っている
マーケティングは、センスや才能の話ではありません。
必要なのは、
- 相手の立場で考える力
- 問い続ける姿勢
- 改善をやめない継続力
派手ではありませんが、誰にでも積み上げられる仕事です。
こうした勘違いを一つずつ外していくと、
マーケティングは一気にシンプルになります。
そこで次に大切になるのが、では、「何を軸に考えればいいのか」という視点です。
以下では、20年以上さまざまな業界のマーケティングに関わってきた経験から見えてきた、本質的なマーケティングを行うための10のポイントを整理していきます。
本質的なマーケティングの10のポイント
1. 商品ではなく「課題」から考える
多くのマーケティングが失敗する原因は、「これを売りたい」からスタートしてしまうことです。
本来の出発点は「誰が、どんな状況で、何に困っているのか」。
課題が明確になれば、
- どんな言葉を使うべきか
- どんな導線が必要か
- そもそも売るべきかどうか
まで見えてきます。
商品は主役ではなく、課題解決の手段の一つにすぎません。
2. ターゲットを“広げない”勇気を持つ
「できるだけ多くの人に届けたい」
この気持ちは自然ですが、マーケティングにおいては危険です。
誰にでも当てはまる表現は、誰の心にも残らないからです。
本質的なマーケティングでは、「この人にだけは、ちゃんと伝えたい」と、あえて絞り込む勇気が求められます。
結果として、その熱量が周囲にも伝播していきます。
3. 機能ではなく「意味」を伝える
機能やスペックは大事です。
でも、それだけで人は動きません。
人が知りたいのは、「それによって自分の何が変わるのか」。
- 不安が減るのか
- 時間が増えるのか
- 失敗しにくくなるのか
機能の説明は、その“意味”を伝えるための補足であるべきです。
4. 短期成果と中長期価値を分けて考える
短期的に数字が出る施策は、確かに分かりやすいです。
しかし、それがブランドを削っていないかは別問題です。
本質的なマーケティングでは、
- 今月の成果
- 半年後の信頼
- 数年後の指名
を分けて考えます。
短期と中長期を混同すると、判断を誤ります。
5. 「伝えたいこと」より「伝わること」を優先する
企業側が「これは強みだ」と思っていることと、顧客が「知りたいこと」は、驚くほどズレていることがあります。
本質的なマーケティングでは、常に問い続けます。
「これは、相手の立場でも理解できるだろうか?」
伝えたいことを削る勇気が、伝わる表現を生みます。
6. 点の施策ではなく、体験の流れで考える
広告だけ良くても、Webサイトが分かりにくければ意味がありません。
Webサイトが良くても、問い合わせ後の対応が悪ければ信頼は失われます。
マーケティングは施策の集合体ではなく、顧客体験の設計です。
点ではなく線、線ではなく面で考える視点が欠かせません。
7. 数字を見るが、数字だけを信じない
データは事実を教えてくれます。
ただし、理由までは教えてくれません。
- なぜ離脱したのか
- なぜ選ばれたのか
その背景には、必ず人の感情があります。
数字と同時に、「なぜそうなったのか」を考えることが、本質に近づく鍵です。
8. 自社の「当たり前」を疑う
業界の常識や、過去の成功体験は、いつの間にか思考停止を生みます。
「昔からこうしているから」
「業界的にそれが普通だから」
その“当たり前”は、本当に顧客にとっての価値でしょうか?
問い続ける姿勢こそが、差別化を生みます。
9. 続けられる仕組みを作る
一度きりの成功は、偶然です。マーケティングは、再現性があってこそ意味があります。
- 誰がやっても回る
- 改善が前提になっている
- 属人化しない
続けられる設計が、結果として成果を積み上げます。
10. マーケティングは“人への理解”である
結局のところ、マーケティングの本質はここに尽きます。
相手を理解し、相手の立場で考え、誠実に向き合うこと
テクニックは真似できますが、姿勢はにじみ出ます。
だからこそ、本質的なマーケティングは「企業の在り方」そのものを映し出します。
おわりに
マーケティングは、派手な魔法ではありません。
むしろ、とても地味で、めんどうで、考え続ける仕事です。
それでも、人と企業が正しく出会い、お互いに幸せになるための重要な役割を担っています。
手法に迷ったときこそ、この10のポイントに立ち返ってみてください。
アライブ創業者。名古屋を拠点に、20年以上にわたり全国の数百社以上の企業のWeb制作・ブランディング、Webマーケティングを支援。住宅、インテリア、製造、物流、医療、介護、観光、小売、飲食、EC、公共団体など幅広い領域で、“課題解決型のWeb制作、Webマーケティング”を強みに、コーポレートサイトからプロダクトサイト、EC、採用サイト、LPまで幅広いプロジェクトをプロデュース、ディレクション。ベトナムでもWeb制作、Webマーケティングを支援している。







