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Writer玉木 柚衣
Marketing Developer / Web Developer
こんにちは、エンジニアチームの玉木です。
今回は、インターネットのちょっぴりダークな豆知識「ダークウェブ」についてお話します。
私達が普段から慣れ親しんでいるインターネットには、実は一般人が普段関わることのないダークサイドが存在しています。
それは、違法性の高い闇取引が行われるインターネット上のアングラ空間で、俗に「ダークウェブ」と呼ばれるものです。(日本だと闇サイトとも呼ばれます)
2015年に世界最大のサイバー闇市場「シルクロード」(現在は閉鎖)の創設者ロス・ウィリアム・ウルブリヒト氏に対して終身刑が言い渡された事件などを通じて、ダークウェブの存在は一般市民にも広く知られるものとなりました。
日本ではこの手の報道があまりされないのですが、同2015年にはシルクロードを題材にしたドキュメンタリー映画「Deep Web」が公開されたことなどからも、世界的な関心が高まっていることがうかがい知れます。
では、ダークウェブとはどんな空間なのでしょうか?
いろいろな側面がありますが、その特徴はなんと言っても巨大な闇市場の存在です。
武器・麻薬・偽札・偽造パスポート・違法ポルノ・殺人依頼・個人情報・人身売買など、違法なものならなんでも取り引きされ、世界中の重要犯罪が渦巻いているとも言われています。
もちろん、誰もが素性を隠して取り引きを行っているので、お金を払ったからと言って必ずしも対価が得られるような誠実な取り引き現場ではありません。
多くの商品が嘘や詐欺であるという可能性も十分にありますが、それでもやはり何割かは本物の闇取り引きが行われています。
その特性上、ダークウェブへのアクセスには高い秘匿性を要するため、多くの場合専用のブラウザが用いられます。
代表的ブラウザは「Tor(トーア)」
多くのダークウェブのブラウジングに用いられています。
TorとはThe Onion Router(ジ・オニオン・ルーター)の頭文字を取ったもので、意味はそのまま「オニオンルーティングをするもの」です。
オニオンルーティングとは、暗号化されたいくつもの層を形成する通信の様子をを玉ねぎに見立てた秘匿性の高い通信技術のこと。
つまり、Torとは「暗号の層が玉ねぎみたいに幾重にも重なった通信をするブラウザ」という意味になります。
そういったわけで、Torのブラウザアイコンは「玉ねぎ」です。
また、Torネットワークを経由してのみアクセスできる(=匿名性の高いオニオンルーティングによってのみアクセスできる)サイトには「.onion」というドメイン名が使われています。
「hogehoge.onion」というサイトURLがあったら、そこはTorでのみアクセスできるダークウェブの世界であることを表すというわけです。
結果的に、ダークウェブの目印=「玉ねぎ」といった印象を持てなくもない現実ができあがりました。
巨悪が渦巻くダークウェブのシンボルが「玉ねぎ」だなんて、なんだかちょっと可笑しいですね。
実は、玉ねぎ通信(オニオンルーティング)を行うことが必ずしも悪いわけではありません。
ダークウェブのイメージが現在のようなアナーキーなものになってしまったのは、その高い匿名性が悪用されて結果的に犯罪の温床になってしまったからに過ぎず、その起源とは全く無関係なのです。
もともとダークウェブの技術は米国海軍によって開発された匿名通信技術をルーツに持ち、内部告発者やジャーナリスト・独裁国家の反対勢力などが匿名性を維持したまま通信するための手段として発達してきました。
現在でも、より良い未来のためにダークウェブを使って水面下で戦っている人達がいるのもまた事実なのです。
今回は、私達の生活を便利にしてくれているインターネットのダークサイドをちょっぴりご紹介しました。
利便性の裏にいつだって何らかの代償があるのなら、その両方について知っておくのは大事なことかもしれないですね。
高校時代に趣味で始めたWeb制作がそのまま仕事に。しばらくはWebサイト運営に関わる包括的な業務に従事するものの「もっと色々なWebページを作りたい!」という気持ちが抑えられずアライブに入社。偏りのないフラットな視野と中性的でハイブリッドな価値観が持ち味。幅広いIT知識でデザイン・マーケティング・開発を結びつける。問題解決までの道筋をロジカルに考える事が得意。
保有資格
Salesforce 認定 Marketing Cloud Account Engagement スペシャリスト
(旧Salesforce 認定 Pardot スペシャリスト)