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消費者の真のニーズを導き出す「顧客視点マーケティング」とは?
「顧客視点マーケティング」というワードをご存知でしょうか?
どの企業も自社の商品やサービスは、顧客のニーズに合ったものを提供したいと考えているはずです。
ですが、企業に勤めている期間や、自社の商品・サービスに携わっている期間が長くなるにつれて、無意識に「企業(売り手)視点」でものごとを考えてしまうことがよくあります。
「顧客視点」が重要だとは分かっていても、社内や業界の常識が刷り込まれてしまうと、すぐに切り替えることが簡単ではなくなってくるのです。
そこで今回は、顧客の真のニーズを再認識するのに役立つ「顧客視点マーケティング」に焦点を当て、以下の内容について解説していきます。
- 顧客視点マーケティングとは
- 顧客視点を取り入れるメリット
- 顧客視点マーケティングに活用できるフレームワーク
この記事をお読みいただき「顧客視点マーケティング」の重要性と実現方法を知ることで、消費者の本質的なニーズを満たす商品・サービスの開発やプロモーション手法の策定ができるようになり、リピーターの獲得にも繋がります。ぜひ最後までご覧ください。
顧客視点マーケティングとは
「顧客視点マーケティング」とは顧客がもつ真のニーズを導き出すマーケティング手法です。
今でも地方の中小企業の中には以前からのビジネス慣行や内部視点に強く依存して、「売り手目線」で物事を考えているケースがちらほら見受けられます。
「顧客視点マーケティング」を、スマートフォン端末のPR文を使ってわかりやすい例えてみましょう。
売り手目線の場合、「このスマートフォンは最新のA12プロセッサーを搭載し、8GBのRAM、256GBのストレージ容量で〜」といった表現にしてしまいがちです。
これでは利用者の立場としてはその数字がどれくらいすごいのかわかりませんよね。
これを顧客視点で表現すると以下のような感じになります。
「このスマートフォンなら、たくさんのアプリを同時に使ってもスムーズに動作し、約3年分の写真や動画データを保存できます。」
こうすることで、顧客がスマートフォンを購入した際のベネフィットが明確に伝わるので、消費者の興味・関心を惹きやすくなります。
上記はあくまで1つの例にすぎませんが、消費者の多様なニーズに柔軟に対応することが求められる現代市場において、マーケティングをはじめとしたあらゆる事業活動に顧客視点を取り入れることが今求められています。
顧客視点とクチコミ(お客様の声)との違い
顧客視点とクチコミ(お客様の声)は、同じ意味だと思われがちなワードですが、実は異なります。ここではその違いを解説します。
顧客視点
顧客がもつ真のニーズ(お客様が無意識的に感じる違和感や不快感など)を中心に物事を見つめる視点のことで、クチコミとは異なり顧客自身に顕在化した意識はありません。
真のニーズに合った商品やサービスを体験して「私はこんな商品を求めていたんだ!」と初めて顧客に認識されるものです。
クチコミ(お客様の声)
一方でクチコミは顧客自身によって言語化された、商品やサービスの評価を表します。
実際にその商品やサービスを体験してみて感じるお客様の生の声のことで、そこには顧客の意識が存在します。
最近では、クチコミを頼りに商品を購入する人も多く、オンラインショップや旅行サイト、SNSなどあらゆる場面で目にするため、イメージしやすいかと思います。
顧客視点を取り入れるメリット
顧客視点マーケティングを取り入れ、顧客がもつ真のニーズを導き出すことで得られる具体的なメリットを2つ紹介します。
1. LTV(ライフタイムバリュー)が向上する
潜在的ニーズを満たした商品やサービスを提供することにより、顧客満足度が向上します。それにより、リピーターやロイヤルカスタマーの増加に繋がり、LTV(顧客1人が企業や事業に対して生涯でもたらす利益を示す指標)も高まります。
既存顧客のLTVが上がることで必然的に売上の底上げにも繋がっていきます。
※LTVについては、別記事で詳しく解説しているので合わせてご覧ください。
>> LTVを最大化するためのポイント解説。計算式や向上させるメリットも
2. 競合優位性を確立できる
顧客の期待を超える商品やサービスの提供により、競合他社とは異なる独自の強みを保つことができます。
他社との差別化により競合優位性を確立できるので、ブランド力の強化やその業界内でのシェアの向上にも繋がります。
顧客視点マーケティングを活用すべきタイミング
この章では、顧客視点マーケティングを取り入れると効果的な2つのタイミングを紹介します。
1. 売上が停滞・減少している時
売上が芳しくない時は、顧客視点に立ち返って一から今何が求められているかを見直してみましょう。
顧客満足度を向上させるために、クチコミ(お客様の声)で指摘された箇所を改善しても、状況が変わらないという事例は多くあります。これは前述のとおり、クチコミと顧客満足度はまったく違うためです。
消費者の潜在意識にフォーカスした「顧客視点マーケティング」を取り入れることで、真のニーズに応える商品やサービスの提供により顧客満足度もアップし、自然と売上も上がっていきます。
2. 新商品や新サービスの開発時
「顧客視点マーケティング」を新商品や新サービスの開発に取り入れることで、お客様の真のニーズや期待を満たすプロダクトを提供できるようになります。
逆に顧客視点を無視してしまうと市場の需要と微妙にズレた商品・サービスが生まれ、”想定したように売り上げが伸びない”というケースも生まれます。
新商品や新サービスの販売戦略を考える際には、顧客視点マーケティングを必ず取り入れましょう。
顧客視点マーケティングに活用できる3つのフレームワーク
顧客視点マーケティングを実際の業務に取り入れる際に、活用できるフレームワークはたくさんあります。
この章では特に扱いやすく効果につながりやすいものを3つ紹介します。
1. 4P/4C分析
4P / 4C分析とは、企業視点によるマーケティングの4要素「プロダクト」「プレイス」「プライス」「プローション」(4つのP)と、顧客視点でマーケティングの4要素「カスタマーバリュー」「コスト」「コンビニエンス」「コミュニケーション」(4つのC)を組み合わせて販促戦略を評価・策定する分析方法です。
企業視点によるマーケティングの4要素(4つのP)
- Product(プロダクト):何を売るのか?
- Price(プライス ):いくらで売るのか?
- Place(プレイス ):どこで提供するのか?
- Promotion(プロモーション):どのように知ってもらうか?
顧客視点によるマーケティングの4要素(4つのC)
- Customer Value(カスタマーバリュー): 顧客にとっての製品の価値は?
- Customer Cost(カスタマーコスト): 顧客が製品を手に入れるための総コストは?
- Convenience(コンビニエンス): 製品の購入や利用のしやすさは?
- Communication(コミュニケーション): 企業と顧客との情報のやり取りは効果的か?
4つのPと4つのCを組み合わせて考えることで、企業の提供する価値と、顧客の求める価値を同時に評価し、市場の真のニーズを俯瞰的に捉えることができます。
※4P/4C分析については、別記事でも詳しく解説しているので合わせてご覧ください。
>> マーケティングミックス(4P/4C)入門。実践例を交えてわかりやすく解説
2. N1分析
N1分析とは「実在する特定の顧客1人」を徹底的に分析し、顧客のニーズを特定するためのマーケティング手法です。
具体的には、5セグマップや9セグマップによって行動フェーズ別に分類したあと、それぞれのセグメントから実在する顧客を選定し、インタビューから仮説検証をおこないます。
詳しい手順をみていきましょう。
5セグマップ
まずは実際の顧客を各セグメント別にグルーピングし、アプローチすべき属性を判断していきます。
9セグマップ
5セグマップに認知や継続購買の有無による切り口を加えた9セグマップを用いて、顧客層をより深く理解します。
N1分析は実在する顧客からの情報を収集するため、説得力のある真のニーズを捉えることができます。ここから得たフィードバックは商品開発での活用の他、販促活動にも活かせるメリットがあります。
※N1分析については、別記事でも詳しく解説しているので合わせてご覧ください。
>> N1分析とは?顧客のニーズを掘り下げる重要性やメリットを紹介
3. ペルソナ分析
ペルソナ分析は、商品やサービスの詳細なユーザー像を架空で設定し、顧客視点で考えられる具体的なニーズを選定するための分析方法です。N1分析と似ていますが、N1分析は「実在する」ユーザーであり、ペルソナ分析は「存在しない架空の」ユーザーである点が異なります。
例えば、スープ専門店として有名なSoup Stock TOKYOでは、「秋野つゆ」さんをペルソナとして定義づけており、下記のような人物像です。
- 37歳女
- 都内在住。駅チカまたは高級住宅街が行動範囲
- 独身または共働きで経済的に余裕がある
- 都心で働くバリバリのキャリアウーマン
- 人のことはあまり気にしない
- 社交性があるが、自分の時間を大切にする
- 個性的でこだわりがある
- シンプルでセンスの良いものを追求する
- 装飾的なものより機能的なものを好む
- フォアグラよりレバ焼きが好き
- プールでは平泳ぎではなくクロールで豪快に泳ぐ など
このようにペルソナ分析は詳細な人物像を設定することで、関係者全員が共通認識を持てるようになり、顧客のニーズを具体的に考えやすくなります。
※ペルソナ分析については、別記事で詳しく解説しているので合わせてご覧ください。
>> ペルソナってなに?【初級編】 〜WEBサイトのターゲットを明確にしよう〜
まとめ
今回は「顧客視点マーケティング」について解説しましたがいかがでしたか?
顧客視点をマーケティングに取り入れることは、競争の激しい市場で自社商品を効率よく顧客に選んでもらうために必要不可欠です。
世の中には数多くのマーケティング手法が存在しているため、「顧客視点」を理解するのに何から手をつけていいかわからない場合は、記事内で紹介した「4C分析」「N1分析」「ペルソナ分析」の3つのフレームワークからぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか?
アライブでは、上記のフレームワーク以外にも、それぞれの課題に最適な解決策がご提案可能です。
さまざまな分析手法を駆使して最適かつ本質的な改善提案ができ、それらをWebサイトリニューアルや、デジタルマーケティング、グラフィックデザイン、リブランディングなど多角的な手法で実現しています。
「売上の伸び悩みに直面しているが最適な解決策が導き出せていない」
「自社でマーケティング施策をとトライ&エラーで実行しているが専門家のアドバイスが欲しい」
など、売上停滞や集客改善に課題をお感じの際はぜひアライブまでご相談ください。
経験豊富なマーケティングチームが貴社の課題とニーズを徹底的にヒアリングの上、最適なご提案をさせていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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