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高校生に伝えた「マーケティングの基礎」
Writer三輪 尚士
CEO / Founder
こんにちは。
アライブ代表の三輪です。
去る8月10日に母校の旭丘高校が主催するイベントで、高校生向けにマーケティングについてを講義する機会がありました。
持ち時間も短かったので、マーケティングの基礎を伝えただけにとどまりましたが、「マーケティングとは何?」と思う方にはちょうどよい講義内容だったので、このブログでも紹介できればと思います。
マーケティングとは?
マーケティングを少し固くいうと、「商品が大量かつ効率的に売れるように、市場調査・製造・販売・宣伝などの全過程にわたって行う企業活動の総称。または販売戦略」となります。
もともとは19世紀ごろのアメリカで、産地で穫れた小麦が消費地まで行くまでにどのような工程を得て、値段が上がっていくかを調査したことが起源とも言われています。
ですので、マーケティングは広義では、販売戦略だけでなく、企業の販売活動の全てとも言えますが、最近では販売戦略や計画の文脈で用いられることが多いと思います。
マーケティングを簡単に言うと?
今回は販売活動をほとんど行ったことのない高校生さんへの講義なので、マーケティングをもっと分かりやすく伝えました。
マーケティングをざっくり言えば「どんな商品を作って、どのように売るか」ということです。
もう少し分解すると、「何を」「誰に」「どこで」「どのように」「いくらで」「何個」売るのかを考えることがマーケティングです。
例えば、高校生に数学の参考書を売りたいなら、高校生が昼にたくさん集まる学食に「希望大学に合格する参考書!」というポスターを掲示して、600円のところを500円で販売、1ヶ月に500冊売るのが目標なら、1日20冊売るということになります。
マーケティングというと難しく聞こえがちですが、要は上記のことを突き詰めて考えていくということです。
ただ、実際の世の中(マーケット)はそんなに簡単ではありません。マーケティング的に深く洞察していくためのマーケティングのフレームワークも伝えました。
マーケティングの5P
有名なマーケティングのフレームワーク「マーケティングの5P」。「マーケティングの4P」で語られることが多いですが、最近は「Person」も追加されて5Pになったりしています。
商品を考案する時に、このフレームワークで商品以外の要素も考えることが大切ですが、実際の企業活動では意外と商品が決まってから他の要素を考えていったりします。
そうすると「商品はすでに決まっていて、内容を変更できない」ということで、他の要素でマーケティングを考えていかないといけなくなりがちです。その場合は無理やりなマーケティング施策になりがちです。
我々のような会社にも、他の要素が決まってから「Promotion」の部分だけ相談されることが多いですが、本来であれば、他の要素が決まる前から一緒に戦略について話し合いができると、より成功確率が上がると思います。
SWOT分析
こちらも有名なSWOT分析です。
高校生にも分かりやすい例えで言うと、タピオカ店を新たに出店するとしたら、強みは「タピオカが他店よりモチモチしていること」、弱みは「価格が他店より高いこと」、機会は「まだ東京より名古屋はタピオカ店が少ないこと」、脅威は「タピオカブームの終焉」と分析したりします。
5フォース分析
こちらは5フォース分析です。
自社が売りたい価格で売りたい量を売れないのは、5つの圧力があると言われてます。それが5フォースです。
例えば、タピオカなら、競合がすでに多かったり、さらに新規でライバルが増えていくと自店のタピオカが売りにくくなります。
タピオカ以外のスイーツ(代替品)で次のブームが来てしまうと、相対的にタピオカが売りにくくなります。
タピオカについてお客が何も知らない時期は簡単に売れていきましたが、材料や製法、他店の価格などお客も詳しくなっていくと簡単には売れなくなっていきます。
タピオカの原料が高くなっていくと、現状の価格では利益が出なくなり値上げすることで、販売数量も減るかもしれません。
こういった自店以外での力で商品が売れなくなっていくので、なぜ今売りにくくなっているかを考えるときは5フォース分析は良いと思います。
プロダクトアウトとマーケットイン
プロダクトアウト
あと、高校生に伝えたのは、「プロダクトアウト」という言葉。
マーケティングを考える前に商品を作ってしまって、後から販売などを考えることです。
例えば、僕がミミズハンバーガーを自分の趣味で開発して、「これは僕が開発したんだから売れる!」と言って、販売してしまうのがプロダクトアウト的な考え方です。
ただ、プロダクトアウトは、マーケティングを考えずに商品を作ってしまう時など、ネガティブなシチュエーションで語られることが多いのですが、必ずしもプロダクトアウトは悪いことではなく、時と場合によってはプロダクトアウトは必要です。iPhoneの誕生はプロダクトアウト的だと思いますし。
マーケットイン
プロダクトアウトの反対はマーケットインです。
世の中(市場)の需要から商品を開発していくことです。
市場ニーズから商品を考えていくので、成功確率が上がります。
例えば、僕が市場調査をして、「世の中は食肉問題があり、このまま人口を補えるほどの食肉の生産は難しい。しかし、ミミズを使えばその問題が解決するし、調査したところ、ミミズへの拒否反応は少ない」ということでミミズハンバーガーを発売した場合は、マーケットイン的な考えとなります。
マーケットインの考え方はマーケティングとしては当たり前ではありますが、思考方法としては単純になりやすい部分もあり、どの人が考えても同じような結論になりやすいので、僕としてはマーケットインとプロダクトアウトの考えをうまくミックスするとユニークなものになると思っています。
さいごに
一通りマーケティングの基礎的な考えを伝えたことで、ワークを入れて、自分の身近なことで、マーケティングのフレームワークで考えてもらいました。
高校生のみなさんはマーケティングを考えたのは初めてだったので、四苦八苦してましたが、色々な答えが出て面白かったです。
今回は、高校生に伝えたマーケティングの基礎についてでした。
マーケターの方々は、普段はテクニック的なことや、ホームページのアナリティクスの数値ばかりに囚われてしまっているので、みなさんも一度基本に立ち返って、マーケティングを見直してみると、新たな気付きがあるかもしれませんね。
アライブ創業者。1980年生まれ。2001年21歳の時に幼なじみとデザイン会社を立ち上げ、数々の失敗をしながら、四苦八苦して会社を成長させていく。現在創業20年以上経ち、日本とベトナムで約140名のスタッフと共にWebマーケティングとデザインでクライアントの成長をサポートし続けている。歴史好き。
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