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ホームページの「成約率」を高めるには?効果的な打ち手を全て公開
「自社Webサイトへの訪問者はそこそこ多いのに、購入や問い合わせに繋がらない」
デジタルマーケティングに注力しているのにも関わらず、お問い合わせや資料請求などのコンバージョンが増えないとお悩みの企業様は少なくありません。
デジタルマーケティングの改善ポイントを大きく分類すると「集客」と「成約率」の2つの視点に分けることができます。
先日の記事では「集客」視点から見た改善施策の全体像を解説したので、今回は「成約率」の視点から有効な改善施策の全体像をご紹介します。
*「集客」改善施策の全体像については、以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
>>【2024年版】今改めて見直したい!集客課題を改善するWeb施策の全体像
成約率の低さは、ユーザーが自社サイトに訪問してくれたのにも関わらず、購入や問い合わせなどのアクションに至りにくいことが主な理由。
それを改善するためには
「ユーザーがアクションを起こすために何が足りていないのか?」
「ターゲットユーザーのニーズや心理変容を正確に把握できているのか?」
を認識することが重要です。
今回は以下4つのフェーズに分けて、「成約率」の改善に有効な施策を網羅的に解説していきます。
- 現状分析・戦略策定
- 制作(視覚表現)
- サービス企画
- コミュニケーション戦略
成約率向上のための全体像を把握し、それぞれの分類ごとにできる施策を「自社に必要なものはどれか?」を考えながらみていきましょう。
フェーズや目的を細分化して、それらにあった施策の全体像を見ていくことで、自社の現状課題にあった施策を正しい優先度で実施できるようになります。
「現状分析・戦略策定」フェーズでできる「成約率」改善施策
成約率改善につながる施策を正しく選定するためには、まずは成約してくれる「顧客」や「市場」を正確に理解する必要があります。
『彼を知り己を知れば百戦殆うからず』という孫子の言葉通り、競合や自社のことをしっかり把握していれば、どの市場であろうと敗れることはないからです。
本章では、競合や自社分析に役立つマーケティングフレームワークをご紹介します。
3C分析やSTP分析による市場・顧客理解
Webマーケティングにおいて1番初めに行うべきことは、市場環境やターゲットと、競合、自社の強み・弱みを知ること。そこで、重宝するのが3C分析とSTP分析です。
3C分析とは、以下3つの視点から分析を行い、自社の課題を洗い出すために行うマーケティングフレームワークです。
3C分析を行うことで、市場の理解・把握はもちろん、自社マーケティングの戦略設計やUSP(自社独自の強み)の発見にもつながります。
例えば、自社の商品やサービスは「どのような人にニーズがあるのか」、「他社はどのような強みを売り出しているのか」などを、深く分析することで、自社プロダクトの本質的な提供価値を明確化できます。
また、3C分析の内容を踏まえて、STP分析に取り組むことにより、市場やターゲットニーズの解像度を高め、マーケティング戦略の精度をより向上させることができます。
3C分析は顧客ニーズと競合分析から自社の強みを理解し、競合との差別化を図ります。
一方、STP分析は、市場を細かくセグメント化してよりニーズの強いターゲットに合わせてプロダクトを提供することが可能になり、成約率が高まるコミュニケーション設計ができるようになります。
※3C分析やSTP分析については別記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
>> 3C分析とは? 目的や具体的なやり方をわかりやすく解説
>> STP分析とは?マーケティング戦略の質を高める具体的なやり方を解説
マーケティングミックス(4P/4C)による販売戦略
現状の把握と競合分析、ターゲットの選定ができたら、次に「実践的な販売戦略の構築」を考えていきましょう。ここで効果的なのが、マーケティングミックス(4P/4C)というフレームワークです。
4Pとは、企業側の視点に立って、商品・サービスを購入してもらうために「どのようなプロダクトを扱うのか」から「流通経路」までを体系的に決定していくプロセスを指します。
対して、4Cとは、顧客側の視点に立ち「購入することで得られる価値」から「購入のしやすさ」までを考えたプロセスのことです。
企業側と顧客側の視点を組み合わせることで、企業の提供する価値と顧客の求める価値を最適化しギャップのないマーケティング戦略を策定できるようになり、成約率向上に繋げられます。
※マーケティングミックス(4C4P)については別記事でも詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
>> マーケティングミックス(4P/4C)入門。実践例を交えてわかりやすく解説
「制作(視覚表現)」フェーズでできる「成約率」改善施策
自社サイトまで集客できているのにも関わらず、購入やお問い合わせに至らない場合には「コンテンツ」と「デザイン」の見直しをしてみましょう。
実際にどれだけ優れた商品であっても、Webサイト上で商品の魅力や利用ベネフィットが伝わらなければ購入も問い合わせもしてもらえません。
本章では、Webサイトに訪れたユーザーに対してできる成約率の改善施策として「コンテンツ」と「デザイン」に分けて解説していきます。
コンテンツを磨く
人が物事を認知してから行動を起こすまでのプロセスには以下のような法則があります。
- 認知:広告・SNSを通じて、商品・サービスの存在について知る
- 理解:商品・サービスの概要を理解する
- 共感:商品の利用メリットをはじめ、使用感や値段、口コミなどを調べてベネフィットを想像し購入を検討する
- 行動:自分にとって必要、価値があると判断した場合に購入・申込をする
このプロセスはつまり、人の購買行動は以下のように1つ1つ順を追って購買行動に向かっていることを指します。
- 「認知」して、はじめて「理解」できる
- 「理解」して、はじめて「共感」できる
- 「共感」しなければ「行動」に至らない
だからこそ、自社サイトに訪れたユーザーの商品理解を促進し、興味・関心を引き立てることで共感を得て、行動を喚起させる流れに沿った情報設計が重要です。
例えば、コスメ商品のLPを例に挙げてみましょう。
巷でよく目にするLPの情報構成は、基本的に上記の態度変容プロセスに従って設計されているものがほとんどです。
まずはLPを訪問した際に最初に表示されるメインビジュアル。
商品の画像や人物、キャッチコピーで構成され、パッと見た瞬間に、コスメ商品の用途(肌用・髪用など)がわかるイラスト・画像や、商品の特徴を一言で表すキャッチコピーで構成されていますよね。 これは商品の「認知」を狙ったものとなります。
次に続くのは商品を「理解」させるための情報です。
具体的には「⚪️⚪️⚪️とは?」とか「⚪️⚪️⚪️の特徴」などのようなコンテンツです。
商品の基本理解を目的とした情報だったり、独自成分や独自処方などだったり、競合商品と比較した際の優位性だったりをアピールするケースがよくあります。
これによりユーザーの商品理解を深め、商品に対する興味を喚起していきます。
その後には「実際に商品を使用したお客様の声」や「よくある質問」などのコンテンツが続きます。
「たくさんの人がいいと言っているから自分も使ってみたいな」
「使用に対する不安が解消されたのでちょっと買ってみようかな」
といった感じで、商品の魅力に対する「共感」を促し、ユーザーの購買意欲を高めていきます。
そして最後は「行動」を促すための仕掛けです。
LPの最下部には、購入ボタンやフォームが用意されていますが、「お試し価格980円」とか「初回限定30%OFF」「30日間返金保証」のように、初回購入のハードルを下げている商品をよく見かけます。
これによりユーザーは「安く買えるなら一回まずは試してみようかな」と購買行動を起こしやすくなります。
コスメ商品は、一度使用してみて気に入れば継続して使う人が多いため、初回だけ購入しやすい仕掛けを作り、リピートしてもらう取り組みをするのが、このビジネスカテゴリでは王道のマーケティング手法と言えます。
このように、消費者の態度変容プロセスに沿った情報設計をした上で、自社の商品やサービスを正しく、かつ魅力が伝わる文章を策定しましょう。
ユーザーの心を動かす文章を書くコツや、の不安要素を解消するための方法については、別記事でも詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
>> 消費者の不安解消のためにお客様の声や、導入事例が効果的
デザインを磨く
魅力的なコンテンツを制作するためには、メッセージ(文章)に合ったビジュアルデザインが欠かせません。どんなによいメッセージを考えられたとしても、デザインがそれにマッチしていなかったり、低品質なものだったりした場合、本来のメッセージが伝わり切らないからです。
また、Web上であれば、メッセージに合った魅力的なデザインの他にも以下3つのことにも気をつけなければなりません。
- レスポンシブデザイン:デバイスごとに見やすいデザイン(表示)
- UX(ユーザービリティ):購入までのユーザー体験
- アクセスビリティ:Web上での利便性
例えば、自社サイトに訪れた際に、画面表示に時間がかかってしまうと、その場で離脱するユーザーが増えます。
また、購入や申し込みまでに必要な操作手順がわかりやすく簡単でなければ、購入をあきらめるユーザーが増える可能性が高まります。
※デザインについては別記事でも詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
>>「良いデザインとは?」企業が知っておくべき優れたデザインの定義
「サービス企画」フェーズでできる「成約率」改善施策
商品への興味関心が高いユーザーには、実際に商品やサービスを体験してもらうことで成約率を上げることが可能です。
本章では、実際に体験機会を与えるための施策や不安を解消するための施策を解説します。
プロモーションやトライアルで体験のハードルを下げる
「実際に一度、手に取っていただければ良さが伝わるのになぁ……」と悩んでいる販促担当者も多いのではないでしょうか。
それを解決するのは、ユーザーが気軽に商品やサービスを体験できる機会をつくること。
これにより、成約率を向上させることができます。
Webサイト上では、以下のような施策により気軽な体験機会を創出できます。
- ディスカウントによる価格プロモーション
- プレゼント特典
- 期間限定・数量限定
- 無料トライアル期間(サービス)
- トライアル商品
- 返金保証
期間を限定することを条件に、定価よりも低い価格で商品を提供したり、返金保証をつけたりしてみましょう。
実際に利用するユーザーが増加し、体験を得て価値を伝えることができると成約率向上が期待できます。
サポートの充実で消費者の不安を解消する
ユーザーは商品やサービスを購入する際、「実際に利用してみたらどうなるだろう」と考えます。自分にメリットのあることに加え、デメリットになることも想像してしまうことで、購入を躊躇するのです。
では、デメリットになることを想像して不安になったユーザーをどうすれば成約に繋がられるのでしょうか?
不安を解消する方法として「カスタマーサクセスの充実」「アフターサポートの充実」の2つが効果的です。
カスタマーサクセスとは、自社サービスを購入検討中のリード顧客に対してサポートを行い、実際にそのサービスを体験してもらうことを指します。
見込み客が望む成果を実際に体験してもらうために率先したサポートを実施するため、購入前の不安を抱えているユーザーに効果的です。
具体的には、サービス活用法のウェビナーや1 on 1ミーティングの実施、オンラインチャットによる質疑応答などにより、リード顧客の悩みやニーズに応じてサポートを行います。
また、アフターサポートでは、購入前の「(商品が)壊れたらどうしよう」「(サービスが)合わなかったらどうしよう」といったユーザーの不安要素に対する解決策やそれらを実現する体制が十分に整っていることを、Webサイト上でアピールすることにより成約率向上に繋がります。
「コミュニケーション戦略」フェーズでできる「成約率」改善施策
実は、新規顧客を獲得するためには、既存顧客の5倍コストがかかると言われています。
既存顧客の離反による売上減少を新規顧客によって補うことも重要ですが、成約率を上げるためには、低コストでアプローチできる既存顧客にも注力していきましょう。
そのため本章では、既存顧客の成約率を向上させる「リテンションマーケティング」について解説していきます。
既存客へのリテンションマーケティングが効果的
リテンションは「保持・維持」を意味する英語で、リテンションマーケティングとは「リピート施策」や「満足度向上の施策」など、既存顧客との継続関係を維持するために行うマーケティング活動を指します。
具体的には、メルマガやDMでキャンペーンの案内やイベントへの招待など配信し、リピート購入や購買単価の向上を促すためのマーケティング施策です。配信内容に「先日◯◯をご購入いただいた方限定にご案内しています」ような文章を入れることで既存顧客への特別感がでるため成約に繋がりやすくなります。
また、今いる顧客の離脱や流出を防ぐための「囲い込み」も大切です。
囲い込みとは、簡単にいうとユーザー同士のコミュニティを形成し、自社のファンになってもらうことであり、定期的なリピートを続けてくれる顧客が一定数いると売上の安定にも繋がります。
※メルマガ施策やリテンションマーケティング、顧客の囲い込みについては別記事でも詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
>> 本格的なBtoB向けメールマーケティングの始め方と抑えておくべき分析指標
>> 既存顧客に寄り添うリテンションマーケティングの基本と手法の具体例
>> 今注目のコミュニティマーケティングとは?メリットや成功のポイントを解説
リテンションマーケティングにはパーソナライズしたアプローチが有効
リテンションマーケティングを成功させるためには、顧客一人一人にあったアプローチを行う必要があります。そのためには、MAやCRMツールの活用がおすすめです。それぞれの特徴を解説します。
◾️ MAツール(マーケティングオートメーション)
見込み顧客の獲得・育成・選別が可能なため、申し込みや成約率が期待できます。
◾️ CRMツール(顧客関係管理)
ロイヤル顧客(リピーター・ファン)の育成が可能なため、継続的な収益が期待できます。
※MAやCRMツールについては別記事でも詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
>> MAツールでできること。アライブの導入サポート実例を交えてご紹介
>> 顧客とつながり、売上につなぐ「顧客関係管理システム〜CRM〜」について解説
まとめ
今回は、成約率改善のため全体の流れを細分化し、4つのフェーズに分けて解説しましたがいかがだったでしょうか?
成約率は売上に直結する大事な指標ですので、この記事の内容を改めて以下にまとめました。
- 市場・競合・自社を深く分析し、自社の強みを明確化する
- Webサイトへの集客ができていても、申し込みに繋がらない場合はコンテンツとデザインを見直す
- 購入を迷っている人に対して、購入より気軽に商品・サービスを体験できる機会を設ける
- 既存顧客に目を向け、満足度を向上させることで継続的な収入に繋げる
アライブでは、これらの成約率改善施策に対して、以下のサービスを提供可能です。
- 事業の現状分析におけるコンサルティングやサポート
- 高品質なコンテンツプランニング・Webサイト構築
- リテンションマーケティングに活用できるるCRM・MAツールの導入サポート
集客施策に課題を抱える企業様は、ぜひ一度アライブにご相談いただけると幸いです。
経験豊富なマーケティング担当者が課題をヒアリングの上、最適なプランを提案をさせていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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